自動車・電機製品の金型など重量物の搬送は、危険であると同時に大変な手間がかかります。そんな不安を解消するのが、重量物をわずかな力で360°自由な方向に運ぶことができるボールトランスファ（フリーベアリング）です。

少ない人員で、短時間のうちに正確な作業ができる、その優れた機能は現場の作業を合理化し、トータルなコストダウンと確かな安全性を実現します。最近では液晶テレビや太陽電池パネルなどのFPD（フラットパネルディスプレイ）の大型化が進んでおり、クリーンルーム内の製造工程においてボールトランスファ（フリーベアリング）の需要は高まるばかりです。また、最終製品の低価格化の流れも加速しており、性能向上とともに省力化やトータルでのコストダウンも求められています。

ボールトランスファ（フリーベアリング）の技術を応用した例として、建物の地震対策として代表的な「免震」システムが挙げられます。もしもの大地震の際にも建物に揺れを伝えない安心の免震システムについてもボールトランスファ（フリーベアリング）の高い技術力が貢献しています。

1個の大ボールを50～150個の小ボールが包み込むように覆っており、それらを支えるボール受け部から成り立ちます。重量物を動かすことで生まれた大ボールの回転運動が、内部の小ボールに循環的に伝わり、より滑らかな動きを実現します。

基本的には上向きで重量物やFPD（フラットパネルディスプレイ）等を搬送するのが一般的ですが、下向きにしてキャスターのように利用したり、横向きにして各種機器のガイド等に使ったりと様々な使用方法の可能性が秘められています。

ボールトランスファ、フリーベアリング、ボール搬送、ボールキャスター、ボールねじ、ボールコンベア、ボールベアリングなどと呼ばれています。

ボールトランスファ（フリーベアリング）にかかる荷重、搬送物の大きさや種類、搬送速度、使用環境等の各種条件に合わせて選択できるよう様々なボールトランスファ（フリーベアリング）が製造されています。

樹脂球やステンレス球、本体材質やサイズなどを組み合わせて、最適な搬送システムを構築します。